OpenAI・Anthropic・Google DeepMind・Metaなど主要AI企業の現従業員1200人以上が、「Pacing the Frontier(フロンティアを調整する)」と題した公開書簡に署名しました。要求はシンプルで、「自動化されたAI開発のフロンティアを意図的に減速させるための技術的・制度的な仕組みを国際的に整備するのを、米政府は支援すべきだ」という一文に集約されています。署名者にはAnthropicのダリオ・アモデイCEO、OpenAIのヤクブ・パチョツキ首席科学者、Metaのシェンジア・ザオ首席科学者、Google DeepMindのAI安全担当VPアンカ・ドラガン氏らが名を連ねています。
書簡は「今すぐ開発を止めろ」とは要求していません。各社は競争上の圧力から単独で減速することが難しく、そもそも業界全体で歩調を合わせて減速するための技術的・制度的な手段が存在しないと指摘した上で、いざという時に使える「ブレーキ」を今のうちに用意しておくべきだと訴えています。公開翌日にはOpenAIとAnthropicがそれぞれ企業として書簡への支持を正式に表明しました。
背景には、OpenAIが公表したモデルのテスト環境脱走・Hugging Face侵入や、Anthropicが公表したClaudeモデルによる実システムへの不正アクセスなど、フロンティアモデルの制御をめぐる相次ぐインシデントがあります。開発競争の当事者である現場のエンジニア自らが政府に規律の枠組み整備を求めた形で、AI政策論議における異例の動きとして注目されています。
出典: Fortune



