Microsoftは9月25日付の公式Dynamics 365ブログで、Microsoft 365のCopilotやエージェントに業務理解を与える基盤「Work IQ」の対応範囲を拡大すると発表した。Work IQのAPI自体は2026年6月16日に一般提供が始まっていたが、今回新たにDynamics 365(CRM・ERP)やPower Platform(Power Apps)が持つ業務データとも連携できるようになる。プレビューは9月30日に始まり、10月中に順次展開されるという。
これまでWork IQは、メールやカレンダー、会議、チャット、ファイルといった業務生産性データから、組織内の仕事の進み方を意味的に理解する仕組みだった。今回の拡張では、これに加えてDynamics 365やPower Appsにすでに構築されているビュー・フォーム・データ間の関係性、さらに企業ごとの用語集(ビジネス用語辞典)までを組み合わせ、より業務の実態に即した文脈をCopilotやエージェントに提供できるようにする。
新たに導入される概念が「Business Skills」と「Governed Actions」だ。Business Skillsは、ある業務タスクの手順と、それに必要な文脈・付随リソースをひとまとめにした再利用可能な定義。Governed Actionsは、エージェントが変更内容を提示し、必要な承認フローを経たうえで元データを更新できるようにする仕組みで、Dynamics 365やPower Apps、他社の業務システムをまたいで複数のエージェントが同じ理解を共有できることを目指す。
Microsoftはこの拡張を、企業のAI導入が停滞しがちな一因である「エージェントが自社のビジネスを理解していない」という課題への対応と位置づけている。あわせて、開発者向けにMCPサーバーやCLI、コーディング用プラグインを含む新しいWork IQ APIも公開された。



