半導体大手のAMDは9月28日、空間知能AIを手がけるスタートアップ「World Labs」を82億ドルの全株式交換で買収すると発表した。取引は年内の完了を見込んでおり、規制当局の承認を経て正式に成立する。World Labsの創業者でスタンフォード大学教授のFei-Fei Li氏はAMDに合流し、上級副社長(EVP)兼チーフサイエンティストに就任する。
World Labsは、数枚の写真や短い動画から、インタラクティブに操作できる3D空間を生成・再構築・シミュレートするモデルを専門とする企業で、9月上旬には数枚の写真から1440p動画と3D空間を生成する新モデル「Atlas」を発表したばかりだった。AMDは今回の買収により、ロボットや自動運転車など「物理世界を理解して動く」次世代の自律マシンを支える基盤技術を取り込み、GPUに続く新たな戦線でNvidiaに対抗するエコシステム作りを進める狙いとみられる。
82億ドルという規模は、2022年に完了した約500億ドル規模のXilinx買収に次ぐ、AMD史上2番目に大きな買収となる。発表を受けてAMDの株価は下落する一方、画像認識研究の草分けとして「AIのゴッドマザー」とも呼ばれるLi氏の合流は、チップメーカーが基盤モデルや身体性AIの人材・技術を丸ごと取り込みにいく最近の業界トレンドを象徴する動きとして注目されている。
出典: TechCrunch



