NVIDIAは、AIエージェント開発向けのモデル非依存なオープンソースPythonフレームワーク「NOOA」(NVIDIA Object-Oriented Agents)を公開しました。最大の特徴は、1つのエージェントを1つのPythonクラスとして丸ごと表現できる設計で、クラスのメソッドがエージェントの取れる行動、フィールドがエージェントの状態、docstringがプロンプト、型注釈がランタイムによって強制される契約という形で対応づけられています。開発者が使い慣れたオブジェクト指向の作法で、複雑なエージェントのロジックを見通しよく実装できる点を狙いとしています。
性能面では、ソフトウェア修正タスクを評価するベンチマーク「SWE-bench Verified」においてGPT-5.5を用いて82.2%の正答率を達成し、従来の最高記録とされていた79.2%を上回りました。しかも1タスクあたりのトークン消費量は110万トークンと、比較対象とされた効率の低いハーネスの220万トークンの半分程度に抑えられており、参照渡し(pass-by-reference)の仕組みと効率的なコンテキスト管理によって、高コストなコンテキスト圧縮を行わずに高い精度とトークン効率を両立させているとしています。サイバーセキュリティ関連ベンチマーク「CyberGym L1」でも86.8%を記録し、オープンソース系エージェントの中で最高水準となりました。
NOOAは、NVIDIAのジェンスン・フアンCEOが主導し、Microsoft・SpaceX・Linux Foundation・Adobeなど120社超が参加する「Open Secure AI Alliance」の取り組みの一環として公開されたもので、エージェントの挙動を検証・追跡・統制しやすくすることでAIエージェントのセキュリティを底上げする狙いがあります。同アライアンスにはOpenAI・Google・Anthropicなど主要な独自モデル開発企業は参加しておらず、オープンソース陣営を中心とした枠組みとなっている点も特徴です。



