NVIDIAは、競技プログラミングに特化して追加学習したモデル「Nemotron-3-Ultra-CC」が、ウズベキスタンで開催された国際情報オリンピック(IOI)2026の全問題セットにおいて600点満点中535.4点を記録したことを明らかにした。同大会で人間の最高得点者が挙げたスコアは498.27点で、Nemotron-3-Ultra-CCはこれを上回った。評価は大会本番と同じ制限時間・インターネット接続不可・同一の提出プラットフォームという条件のもとで実施されており、NVIDIAはIOIの全問題セットにおいて人間トップの成績をAIが超えた初めての事例だとしている。
今回の取り組みでは、比較的小規模な「Nemotron-3-Nano-CC」(総パラメータ300億、有効パラメータ30億、教師ありファインチューニングと強化学習を併用)と、より大規模な「Nemotron-3-Ultra-CC」(総パラメータ5500億、有効パラメータ550億、教師ありファインチューニングのみ)の2モデルが用意された。いずれも6月に公開されたオープンウェイトモデル「Nemotron-3-Ultra」をベースに、競技プログラミング向けに絞り込んだ大量の問題データと合成的な推論過程のデータを用いて追加学習したものだという。解答生成の段階では、候補となる解を繰り返し生成・評価・改善していく独自の手法も組み合わせているとしている。
NVIDIAはNemotronシリーズをオープンウェイトモデルとして公開しており、開発者はHugging FaceやNVIDIA NIMなどを通じて試すことができる。複雑なアルゴリズム的推論を要する競技プログラミングの分野では、OpenAIやGoogleなども自社モデルの成績を競って発表しており、今回の結果はAI各社の間で続く「コーディング能力」競争の一幕といえる。一方で、IOIの問題は出題形式や評価基準が明確に定義された特殊な領域であり、こうした好成績がそのまま実務での自由度の高いソフトウェア開発能力の高さを意味するわけではない点には注意が必要だ。
出典: MarkTechPost



