Google DeepMindは9月8日、ヒトゲノムで起こりうるほぼすべての1塩基変異(約90億通り)について、遺伝子発現などへの分子レベルの影響をあらかじめ計算し、検索・閲覧できるデータベース「AlphaGenome Atlas」を公開したと発表しました。データ量は約1ペタバイトに達するとしています。研究者が個別に変異を入力してモデルをその都度実行する必要がなくなり、ゲノム全域にわたる変異の影響を即座に参照できるようになります。
Atlasの中核となるのが、変異の影響度を一つの指標にまとめた「AlphaGenome Variant Impact(AVI)スコア」です。これは同社の配列予測モデル「AlphaGenome」と、2025年公開の病原性予測モデル「AlphaMissense」の出力を組み合わせたもので、タンパク質をコードする遺伝子領域(ゲノム全体の約2%)だけでなく、これまで評価が難しかった非コード領域(残り約98%)についても、変異の病原性やまれな疾患との関連性を予測する既存手法を上回る精度を示しているといいます。
AlphaGenome AtlasはWebポータル(alphagenome.google/atlas)およびAPI・GitHub上のノートブックを通じて、9月8日から非商用の研究目的で無料公開されています。商用利用のためのGoogle Cloud経由での提供は「近日公開予定」としています。DeepMindは、希少疾患の原因究明や創薬研究など、ゲノム医学分野での活用を見込んでいます。
出典: Google DeepMind



