OpenAIは、米オハイオ州パイク郡で計画されているデータセンター団地「PORTS-Pike Technology Campus」の利用に関して、開発元のSB Energyと20年間のリース契約を結んだと発表した。同計画では、冷戦期にウラン濃縮を担っていた旧ポーツマス・ガス拡散工場の跡地を活用し、最終的に最大8GW(ギガワット)規模のIT容量確保を目指す。開発にはNVIDIAや米エネルギー省、米商務省、地域電力会社のAEP Ohioなども関与しており、SB Energyとその親会社SoftBankは新規の発電設備を少なくとも10GW分建設するほか、地域の送電網整備にも42億ドル以上を投じる計画だという。
NVIDIAは同キャンパスの計算資源を独占的に供給する立場となり、初期段階となる4.25GW分の展開について、15億ドルの投資に加え、残存価値を保証する契約により最大1050億ドルの支払い義務を負う枠組みを構築した。残る3.75GW分についても、NVIDIAが追加で支援するオプションを持つとされ、需要拡大が続くAI計算資源の確保競争においてリスクを引き下げる狙いがある。
地域経済への波及効果としては、2032年までの6年間の建設工程を通じて建設関連で3万5000人分、稼働後の運用でも2500人分の雇用創出が見込まれるとしている。OpenAIはSB Energyがすでに表明していた4000万ドルの地域拠出金と合わせ、自らも4000万ドルを拠出し、合計8000万ドル規模の地域コミュニティ向け基金を設ける。さらに2026〜27年度中、オハイオ州内の大学・短期大学・専門学校に通う18歳以上の学生ら約84万4000人を対象に、最大8400万ドル相当のCodex利用クレジットを提供する計画も明らかにした。
今回参画したPORTS-Pikeの計算資源は2028年以降、段階的に稼働を開始する見通し。NVIDIAは8月時点で同計画向けに最大1050億ドル規模の融資枠を用意する方針を示しており、今回の発表はその具体化にあたる。生成AIの学習・推論需要が拡大を続けるなか、OpenAIはこうした大規模インフラ投資を相次いで積み増しており、電力・データセンター確保をめぐる大手AI企業間の競争は一段と激しさを増している。
出典: OpenAI公式ブログ



