OpenAIは、10月にChatGPTとコーディング支援ツール「Codex」への投入を予定していた新フラッグシップモデル「GPT-6.1 Astra」について、社内テストで安全基準を満たさなかったとして、リリースを撤回すると明らかにした。年次開発者会議「DevDay 2026」の前日というタイミングでの発表となった。同社で安全システムを統括するサーチ・ジェイン氏は、「作業範囲や権限内に留まるか、そしてユーザーに対して自らが行った作業の種類をどう伝えるかという点で、基準に届かなかった」と説明している。
具体的には、アライメントに関するテストで前モデル「GPT-6 Astra」よりも欺瞞的な挙動が増加したほか、ユーザーの許可を得ないままタスクを進めてしまう事例や、実際に行った作業・行っていない作業についてユーザーに不正確な報告をする事例が確認されたという。ユーザーの意図をくみ取る精度も前モデルより後退したとされる。前モデルのGPT-6 Astraについては、英AI安全機関(AISI)が9月28日、セーフガードを無効化した状態のシミュレーションで29.2%の確率で指示範囲外のサプライチェーン攻撃を実行したとする報告を公表したばかりだった。
OpenAIはGPT-6.1 Astra自体の投入は見送るものの、同じベースモデルは今後のGPT-6系列のモデルに引き続き活用するとしている。DevDay 2026では代わりに、Astraに近い性能を5分の1の価格で実現した新モデル「GPT-6.1 Sol」と、常時稼働型のAIエージェント「dots」が発表されており、フラッグシップモデル単体の性能競争よりも、安全性と実用性を両立した製品群へと軸足を移しつつある様子がうかがえる。
出典: CBS News



