米司法省(DOJ)の発表によると、OpenAIのエンジニアだったアブドゥルラフマン・アルフォザン容疑者(35歳、サウジアラビア国籍)が、同社の役員用会議室に無断で盗聴器を設置した疑いで、サンフランシスコの連邦裁判所に起訴された。盗聴器は9月30日、会議室のテレビ裏にあるUSBポートにトイレットペーパーで偽装した状態で差し込まれているのが見つかったほか、本人の身分証明書と財布が入ったバッグの中からも2台目の録音機器が見つかったという。容疑者は2025年7月からOpenAIに在籍していた。
DOJによれば、容疑者は10月9日に逮捕され、10月13日に連邦裁判所で初出廷、拘留審問は10月19日に予定されている。防犯カメラには、権限がないにもかかわらず会議室付近に複数回姿を見せていた様子が記録されていたとされ、訴状では社内のAI業務支援エージェントを使って会議室の予約状況を9月16日ごろまで約1カ月にわたり調べていたとも指摘されている。FBIのカッシュ・パテル長官は、盗聴器は同社の「超知能(superintelligence)」技術に関する機密性の高いやり取りを捉える狙いがあったとの見方を示した。罪状は通信傍受装置の使用・使用未遂にあたり、有罪となれば禁錮最長5年、罰金最大25万ドルが科され得る。
OpenAIは、当該社員を既に解雇したとした上で、モデルの重み・ソースコード・顧客データへの不正アクセスや持ち出しを示す兆候は確認されていないと説明している。同社は自社のAIモデルを活用して不審者の特定や機器の出所の追跡に当たったとも述べた。なお、起訴内容はあくまで容疑の段階であり、有罪が確定するまで無罪が推定される。



