OpenAIは9月12日、サイバーセキュリティ向けプログラム「Daybreak」を拡張し、35以上のパートナー製品・サービスに自社のサイバーモデルを組み込む「Daybreak Defense Network」を発表しました。企業の防御担当者に新たな単独製品の導入を求めるのではなく、すでに使われているセキュリティ製品の内部にOpenAIのモデルを組み込む形を取っているのが特徴です。
パートナーは大きく2つのグループに分かれます。Accenture、IBM、Capgemini、Cognizant、EY、KPMG、PwC、NCC Group、SpecterOpsなど約9社のセキュリティ・コンサルティング企業と、Palo Alto Networks、CrowdStrike、Cisco、Sophos、Akamai、Fortinet、Cloudflare、Oktaなどの技術ベンダーです。各社は管理された形でOpenAIのフロンティア級サイバーモデルへのアクセスを得て、脆弱性の発見・検証やペネトレーションテスト、レッドチーム演習、インシデント対応などに活用します。
具体的な統合例も示されています。CrowdStrikeは「Falcon Cloud Security」のリスク選別機能にOpenAIのサイバーモデルを組み込み、クラウド環境のリスク評価と対処方法の提示に活用。Palo Alto NetworksはUnit 42の「Frontier AI Exposure Analysis」に組み込み、脆弱性の発見や悪用可能性の検証、攻撃経路の優先順位付けに利用しています。またOktaが買収したPermisoは、ランタイムの挙動記録機能「SandyClaw」にモデルを組み込み、高度な攻撃パターンや未知の脅威の検知に役立てているといいます。
今回の発表は、重要インフラ運営者向けに10億ドルを投じる「Daybreak for Frontline Defenders」(9月4日発表)や、8月に導入した二段階アクセス制の「GPT-5.6-Cyber」プログラムに続くものです。予算の限られた組織向けの支援策に対し、今回のDefense Networkはすでに大手セキュリティ製品を導入している企業を主な対象としており、フロンティアモデルによる防御支援を特別な選択肢ではなく標準機能として組み込むことを狙っています。



