Google Researchは10月2日、ブログ記事「Toward provably private learning from federated data」で、信頼実行環境(TEE)を基盤とする次世代の連合学習(Federated Learning)システムを発表した。スマートフォンなど端末上のデータを外部から検証可能な形で「中央差分プライバシー(DP)」を保証しながら学習できるのは今回が初めてだとしている。
新システムでは、各端末がTEEが管理する鍵で学習用データを暗号化してアップロードし、そのデータはサーバー側のTEE内で処理できるプログラムの範囲を定めた「ポリシー」に暗号的に紐づけられる。これらのポリシーは公開の透明性ログに記録され、外部の第三者が、どのような処理が許可されているかを検証できる仕組みになっている。学習は端末のオンライン状況に左右されずサーバー側で柔軟なスケジュールで進められるため、より多くの端末のデータを学習に取り込めるようになったという。
Googleはこの新システムを、Androidの標準キーボード「Gboard」の英語モデル学習で実際に運用しており、従来のシステムで約2カ月かかっていた学習期間が約3週間に短縮されたと説明している。同一の仕組みで比較した場合のプライバシー予算(zCDP)も、従来モデルの0.641から新システムでは0.215まで引き下げられており、使い勝手に関する指標を保ったまま、より厳格なプライバシー保護を実現できたとしている。



